名作『うしおととら』と『天』。潮とアカギ。泥なんて何だい! 縛られない人間に痺れる。

名作「うしおととら」の「愚か者は宴に集う」

漫画「うしおととら」は歴史に残るレベルの名作なんですが、2015年になってアニメ化されました(連載が終了したのが1996年)。

ほぼ20年越しにアニメされるなんて夢にも思いませんでした。生きてるといいことありますねぇ。

 

うしおととらの中に「愚か者は宴に集う」という話があります。

無くても話の流れとして大きな影響のないエピソードだったのでアニメではカットされるもんだろうと思っていたのですが、ちゃんと放送されました!

嬉しかったです。このエピソード好きなんですよね。

泥に汚れるより大事なこと

「愚か者は宴に集う」の話の中で最も印象に残るセリフといえば、「泥なんて何だい!でしょう。

ヒロインの真由子が小さかった頃、大切な帽子が風に飛ばされ泥の沼に落ちてしまいます。帽子を取りに行きたいけど沼に入ったらドロドロになってしまう。

小さい真由子が泣きそうになっていると、主人公の潮がやって来る。泥沼にずんずんと入ってゆき、帽子を取って真由子に渡します。

当然潮はドロドロです。そんな潮に真由子は

 

「あっ…、ありが…ド、ドロだらけになっちゃった……。わ…私…」「大事なんだろそれ…?」「う…ん。」「なら…泥なんて何だい!

 

この昔のエピソードを思い返し、「自分で貧乏くじをひきたがる」人間について、真由子はとらに話します。

きっとその人達…泥に汚れちゃうより、大事なこと…あったんじゃないかなあ。」

 

大事な帽子のためならドロに汚れるなんて大したことないんですよ。本当は。

でも普通は沼に入るのをためらってしまう。そこを躊躇なく入っていける潮がカッコいい。

しかもその帽子は自分のじゃあないんですからね。こういう話って考えさせられますよね。

 

赤木は誰にも何にも縛られない。格好いい!

別の漫画ですが、福本伸行の「天」ではヤクザの組長原田にこんなセリフがあります。

「たかだか……靴を履かずに庭に下りる…この程度のことでも…縛られてる……!」

靴下が汚れるとかそのまま上がれば廊下が汚れるとか、そんなことを考えてしまって靴を履かないと庭を歩けない。

でもそんなの足を払えばいいだけ。だから気分が動けばどんどん歩けばいい。こんなちっぽけなことさえ晴れ晴れと出来ない。不自由だ。

「あいつ……赤木は……歩くだろう……!

何も気にかけずスッと庭に下りるだろう……!」

いかに人間が死ぬほど沢山のしょうもないことに縛られてるかってことです。

本来はやっても全然問題ないことなのに常識とか世間体とかに縛られてやってみたいことが実行できない。

 

もちろん常識を覚えることで守られてもいるんですが、同時に縛られてもいる。

だからこそ、そういった常識に縛られず自分の心に従って行動できる潮や赤木といったキャラクターは最高にカッコいいんです。

 

ああしなければならないとか、こうしなければ恥ずかしいとか、こういう生き方が正しいとか、ああいうこと言うのはみっともないとか。

なんか皆が皆勝手なこと言ってて惑わされますけど、自分がどう感じるのか、どうしたいのかを大事にして生きていきたいものです

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